キャプロア出版が発行する週刊書籍『週刊キャプロア出版』の第16号のテーマは、「家」です。
土谷 尚子さんがリーダーを担当しています。
死んでゆく町、誰も帰ってこない家
今回も寄稿させていただきました。
今回のテーマは家ということで、『死んで行く町、誰も帰ってこない家』と言うタイトルで人類滅亡を書いてみました。
怒りや絶望があるわけではなく、ただ淡々と寂しく消えていく姿を書き綴りました。
本来あるべき姿である。暖かく、自分を外敵から身を守ってくれる家がどんどん消えていくと言うのは、帰る人がいなくなってしまったんだなぁと感じたのです。
それがとても辛くて、なんとか文章にできないものか?と思ったのです。
今回は本当に難しかった。思い通りになったとは思えないけれども、少しでも伝わる人がいたらいいなぁ。
インスピレーションのきっかけ
家の近所が空き地だらけなんですよ。大阪駅まで電車で10分の好立地なんですよ。
駅までは徒歩10分以上かかりますけど、それでもどんどん空き地が増えて行ってるんです。
その様子を見た時にここに住んでいる人たちはどこに帰ったんだろうなぁ?と思ったんですね。
近所には同級生もいたわけですよ。その家もなくなってたりね。
少し寂しいなぁと感じつつ、そのときふと思ったんです。僕たちの文明はこうやって滅んで行くのかなって。
核戦争で滅ぶよりも少子化で滅びる方が怖い
どうなっても生き抜こうと思う気力のある世界の方がまだ希望があるんですよ。
もうどうなっても苦しいのだから、子供達にはそんな思いはさせたくないと思って子供を作らない社会の方がはるかに恐ろしい。
そう感じたからこの思いをテキストにしたかったんですね。
その時ちょうど本当にたまたま谷山浩子さんの穀物の雨が降るを聞いてたんです。
谷山浩子さんって誰?って思われる方もいるかもしれません。
オイラ自身もお名前は存じていませんでした。今はTwitterフォローしてるけど、名前知らんかった。
でも『まっくら森の歌』とか『メトロポリタンミュージアム』はしってるんじゃない?
NHKの『みんなのうた』で放送されてたやつです。
あの歌を歌っていたのが谷山浩子さんなんですね。
独特のしっとりした世界感で、寂しさとか切なさを感じさせる歌を歌っていますけど、
この『穀物の雨が降る』を聞いた時にまさに地球が滅亡しそうな感じがしたのにそれは、派手でもなく絶望感もなく。
寂しく孤独に死んで行くイメージがしたんです。
週刊キャプロア出版とは?
誰もが参加できるティールな雑誌、週刊キャプロア出版は、新しい試みから生まれた週刊誌です。
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