第3回目はフランス料理!
どもっ☆TarCoon☆CarToonですっ☆
本企画は学術的同志たちが集い、豊かな食事を通してより豊かな議論を繰り広げようという企画です。
今回のお店は京都 真如堂にあるフランス料理店
学術的議論が繰り広げられるお食事会
テーマがあるわけではありませんが、酒の席ではないゆっくりと食事を楽しめる場所で学術的同志たちと共に議論を深める会です。
このお食事会の素晴らしさは、相手の意見を否定するわけではなく肯定的に受け入れて、話を繋げていく感じですね。しかも参加してくださる皆さんの造詣が深いので、専門分野も違うため、どんどん話が予想できない方向に進んでいくことです。
好奇心が深い人にとってはとても魅力的な会合ですね。是非この様子をYouTubeやツイキャスなどで配信したいところではありますが、内容的に怒られが生じるような議論も起きる可能性がある為、参加者特権の秘密の会合。
今回はその第3回目!参加された先生方は以下の通りです。
先生方のご紹介
酒と煙草と珈琲が好き。名も無き市民の会関西支部長。 皆様の喜捨を (link: http://amzn.asia/g4hGPJt) amzn.asia/g4hGPJt
私のアカウント名は本来、自称ではなく他称なのです。私がフリードリヒ大王をアイコンとして使っていたら、大学の同輩たちが私をそう呼ぶようになりました。
日本と日本人を守り、変革し、伝えていく。民族文化研究会関西支部会員。名も無き市民の会会員。専門は近代以前の日本思想史。
ゲーム制作しています。 SoundCloud→(link: https://soundcloud.com/user-182983623-580325605) soundcloud.com/user-182983623…
撮影を英語でshootと言います。即ち撃つ!私は多数の戦地に赴きshootしてきた。つまり撃戦地てんちょーなのです。誤字ではありません!今は動画の機材屋やっています。
シュールレアリスト。SF作家。ゲーム制作を行う詩人。成果物は月の管制塔(@CtrlPgd
)にてアップロード。テクノロジーとかサイケデリックが好き。ゆるヴィーガンの同化主義者。
だってキミ オイラのこと 好きでしょ?
繰り広げられた学術的議論
今回は欠席だった髑髏先生に、議事録に補足していただきました。
ありがとうございます。
てるりん まとめありがとうございます。文化史、芸能史、精神史と興味深い内容ですね
・インド仏教の佐々井氏は「デモーニッシュ」
→暗いエネルギーを感じる
・暗いエネルギーといえば「闇属性」
雁林先生による「光属性」と「闇属性」の概念
これに対し、てるりんはその原因となる要素を人間関係における「加点方式」か「減点方式」にあると指摘した。元tweetは以下を参照
・佐々井氏は浪曲師であった
浪曲はヤクザものが多い芸能なのでGHQと左翼の知識人に潰される。
・浪曲は明治時代に大流行し、日本の芸能史の一局となった。そんな浪曲師が普通の歌を歌うようになったのも流行った
*村田英雄
*三波春夫
*「王将」
・浪曲は昔の合戦を「歌った」のに対し、講談は昔の合戦を「語る」
・人形浄瑠璃は大阪維新に潰された。
→新国立劇場の一件
浪曲が家族の絆の物語を民衆に広めるメディアとして機能し、天皇制を強固にしたというのは、兵藤裕巳『声の国民国家』を参照のこと。
GHQと左翼に潰された云々については、「そんなに簡単には潰れてませんよ」と追記しておきます(本当に消えていくのは高度経済成長期)。
成る程!浪曲は新しいテレビというメディアの登場で自然と淘汰されたかんじなのかなぁ?
浪曲は声のメディアなんでラジオが普及する1920-50年代にヒットするんですよ。GHQや左翼知識人如きがどうにかできる勢いではないです。
ご指摘の通り、テレビという視覚メディアの台頭から衰退が始まるかと。
ラジオが浪曲の普及に貢献してたのは気づかなかったなぁ。
ラジオそのものを忘れてた。
・フランス料理は70年代から現代的になる
その名も「ヌーヴェルクイズィーン」
→ヌーヴェルクイズィーンを語るまえに、それ以前の古典フランス料理について語らねばならない
→フランス料理の基本は「バター」
→それをソースとフォン(ダシ)とに混ぜる
→つまり「ボリューミーな味」になる(これが古典フランス料理の特徴で、ミニヨンヌは古典フランス料理店である)
→その「ボリューミー」な味をもっと軽やかにしていこうとしたのがヌーヴェルクイズィーン
→あっさりした和食の影響を受ける
・料理人はガチでやればやるほどキツイ仕事である
→星がついている店では朝7時から夜2時まで毎日仕事
・「料理人の腕があがる」ということは「味や香りなどの機微がわかるようになる」ことである
・和洋中のなかでは和食がいちばんキツイ
→ヤクザものがやっていたものだから、パワハラがあたりまえで、ナイフの背で殴ったりしていた
→というのも、昔は料理人の地位が低かった
→昔はめちゃめちゃワルだった奴が「料理はじめよう」と決意して、なんかやったら成功した、ということがたくさんあったため
・たーくん、料理業界のブラックを放送業界のブラックさになぞらえる。その文化は一体どこから来るのか?
→三脚でなぐったりするらしい
→電通をつくったのは陸軍なので
→結論:「職人の世界」は厳しい
→好き嫌いをはっきりさせないといけないから
・白アマダイは伝説の魚
→京都の料亭が買い占めるから市場に出回らない
→「数が少ない」=「うまい」のには相関性があるのか?
→マグロはむかし「下魚」だった
→すぐに腐るから
・マクドなどのチェーン店がうまいのはブランド戦略
→つくりこんである=研究しつくされている
→「マクドの肉」は豚とか牛とかではなくあくまで「マクドの肉」
→ビッグマックは寸分たがわず世界共通
→だが「繊細さ」がない
→アミノ酸でなぐる感じ
→高級な料理は「手間がかかる」店において高級
→フォン(だし)をつくるのに丸1日かかる
→「繊細さ」は「香り」に表れる
→マクドやサイゼには「香り」がない
・雁林先生のメガネ壊れる
→半木先生のメガネは超ぶあつい
・てるりん「飲み屋のチェーン店には特色があるのか?」
→雁林先生、チェーンの飲み屋にはいかない
・雁林先生は「みざい」に死ぬまでにいちどは行ってみたい
→京都の財界の重鎮がよく通う店
→ワコールの社長は美食家
→「京都に貢献している会社トップ10」
・京都の会社は東京に本社を移さないからすごい
→基幹産業のない都市は終わっていく
→大阪が衰退しているのは基幹産業が東京に流れるから
・寺社などの文化組織は京都に身を置いておいた方が得
・「京都新聞」について
→京都新聞は、京都のありとあらゆるイベントの主催
→地域密着を極めると強い
→江戸時代は各藩が特色を持っていて「江戸一極集中」なんかにはならなかった
→各藩の基幹産業がしっかりしていたから
→各藩は商品作物をつくった
→それが日本の資本主義の始まり
→基幹産業の中でも特に「焼き物」はやばい
→たーくん「焼き物って、今でもつくれないんですか?」
→焼き物はロストテクノロジーである
→色の出し方がわからないから
→原材料(漆)をつくっているところがもうないため、そもそも漆がない
・「刀」もロストテクノロジー
→鎌倉・室町の刀は質が高い
→江戸時代で質の劣る刀を大量生産したときに技術力が落ちた
→いまの女の子は刀が大好き(刀剣乱舞)
→てるりん「刀という男根っぽいものを、この時代に男体化(擬人化)して改めて若い女から崇拝し直されているというのはすごく象徴的
・源頼朝の肖像画は、実は頼朝ではない!?
→天皇の肖像画は間違いない
→皇室がきちんと保存してきたから
・日本の「中世人」について
→後醍醐天皇と後鳥羽上皇はヤバイ
→すごく風流なDQN(すぐ切れてすぐ殺すが、念仏や和歌など、自然や言葉への感覚がすごく繊細だった)
→「文化が発達した蛮族」
→後鳥羽上皇は、日本文化をつくった
・日本の古代人はわりと穏やかだったが、中世人のDQNっぷりはヤバイ
→半木先生「日本人は中世人に戻るべき」
・平安貴族はのほほんとしたイメージだが、実はすごく気が荒かった
→貴族はめっちゃ働いている一方で、農民は割とヒマ
→位の高い人ほど忙しい
→「権力とは絶え間のない労働である」
→てるりん「その気が荒かった日本人が今はおとなしくなったのはなぜ?」
→江戸時代にだいぶ落ち着いたから
→貧乏人にやる気があるのが江戸時代
・長州薩摩藩はえげつないやり方で関税を取りまくったりと、お金をたくさん集めていた
日本人の精神が穏から荒、穏へと変化したという議論の流れになっていますが、私はむしろ、どの時代にも日本的心性には両方が併在し、時に応じて諸要素のバランスが変化するという意見です。
荒にならなければならない状況になるといつだってブチギレるって事ですかね?
そうですね。吹き出る時は一気に吹き出ますね。日本史は古代、中世、近代とそれぞれに悲惨な内乱をもっています。
世界史的に見ても凄惨なのは、島原の乱です。両軍、数万人規模で死んでますから
あー。確かに、あんまり実感なかったけれどもめっちゃ死んでる。
吹き出る時は一気に吹き出るというのは、古代、中世、近代で共通するきっかけといいますか、原因みたいなのはあるんですか?
古代内乱も、応仁の乱も、島原も、戊辰戦争も、東アジア情勢が大きく変化する時に合わせて起きている気がしますね。無論、内在的要因も無視できないわけですが
・薩摩藩はなぜ強かったのか
→火山灰で米がつくれなかったから、侵略するしかなかった
→それと、豚肉を昔から食べていた
→肉は薬(滋養)として食べられていた
→幕末人が背が高いのは栄養があったから
→あと、筋肉がすごいのは、その頃の武術が現代のスポーツと全く違う体の使い方をしていたから
→飛脚も同じく
→山岡鉄舟の写真をみて、みんなで惚れ惚れする
→西田幾多郎もかっこいい
→西田幾多郎はとても苦労している
→だからこそ世界に通用する哲学をつくることができた
→「我が子の死」
フランス料理のお店『ミニヨンヌ』
場所は真如堂
永觀堂雁琳 先生のお膝元、永観堂の近く。
哲学の道から真如堂に行くまでにあるフランス料理店。
この会合に相応しい場所ですね。
フランス国旗が目印の古くからある素敵なお店です。
学術的同志たちと共に、フランス料理の会食
— TarCoon☆CarToon(たぁくんカートゥーン) (@TKMS_all4A) July 7, 2019
。哲学の道から真如堂に行くまでの途中にある #ミニヨンヌ というお店。#学術的議論が繰り広げられるお食事会 pic.twitter.com/HDjMtEoHvi
お料理の紹介
当会合はヴィーガンの方も参加されているのですが、
ヴィーガン専用に野菜だけのお料理も作っていただきました。
参加していただいた皆さんに喜んでいただいてとても嬉しかったすね。
ミニヨンヌ -お店情報-
〒606-8447
京都府 京都市左京区 白川通丸太町上ル鹿ケ谷上宮ノ前町20-3
TEL:075-751-7972
12:00~15:00(LO/14:00) 17:30~22:00(LO/20:30)
※夜は要予約(ランチも出来れば予約を)
月曜休(祝日の場合は営業) P無
最寄りバス停留所
・真如堂
最寄り駅
・蹴上駅
公式サイト
*メニューにAコース、Bコース、Cコースとございますが、今ではやっていないそうです。
ご予約の際は予算をお伝えください。
我々は3500円でお願いしました。