気づきと想いのトゥーン書房 新書

409機関を設置しました。

共同観測所には、いろいろな人が参加します。そして当然ですが、参加者がそれぞれ思い描いているTarCoon☆CarToonは同じではありません。ある人にとっては思想として見えているかもしれない。ある人にとっては活動として見えているかもしれない。ある人にとってはキャラクターのように感じられているかもしれないし、また別の人には、まったく違うものとして見えているかもしれません。

その違いは、共同観測所が作り出したものではありません。もともと存在していた違いが、同じ場所に持ち込まれたことで見えるようになったのです。共同観測所では、その違いをなるべく一つの正解へまとめません。違うものは違ったまま残しておく。それ自体が観測だからです。

ところが、複数のTarCoon☆CarToon観が同じ場所に並ぶと、ときどき単なる「違い」では済まないことが起きます。「その二つは本当に対立しているのか」「そもそも同じ意味で同じ言葉を使っているのか」「どんな前提があるから衝突して見えるのか」。その差異を消さずに、もう少し深く見てみる場所が必要になりました。そこで設置したのが、409機関です。

この記事で伝えたいこと
  • 人によって異なるTarCoon☆CarToon観が、共同観測所でConflictとして表面化します。
  • 409機関は、その違いを勝ち負けにせず、どこから対立が生まれたのかをほどいていく。
  • 解析結果は409文書として残し、正解ではなく新たな観測材料として共同観測所へ返す。

*この記事は全文無料でお読みいただけます。
*もし「活動を応援したい」「投げ銭で支援したい」と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、同じ内容を掲載しているnoteの有料記事をご購入いただけると、とても励みになります。記事の内容はブログと同一ですので、無理のない形で応援していただければ嬉しいです。

目次

409という名前はHTTP 409 Conflictから

409機関の「409」は、Webで使われているHTTPステータスコードの 409 Conflict から取っています。HTTP 409は、要求そのものが理解できないというより、現在の状態との間に衝突が起きているときに使われるコードです。

この「どちらかが単純に壊れているのではなく、現在の状態との関係でConflictが起きている」という感じが、共同観測所で表面化した問題によく似ていました。AというTarCoon☆CarToon観がある。BというTarCoon☆CarToon観もある。どちらか一方がただちに間違っているとは限らない。でも、同じ場所へ置くと衝突して見える。だったら、その衝突をすぐに解消するのではなく、まず観察してみればいい。それが409機関です。

409機関は正解を決める場所ではない

409機関という名前だけ聞くと、何かを審査して「こちらが正しい」と判定する機関のようにも見えます。でも、409機関の役割は裁定ではありません。

たとえば、「TarCoon☆CarToonはAである」という観測と、「TarCoon☆CarToonはAではない」という観測があったとします。普通なら、「ではどちらが正しいのか」を決めたくなります。

409機関では、その前に考えます。二人は同じ意味でAという言葉を使っているのか。見ている時期が違うのではないか。立場が違うのではないか。そもそも「AかAではないか」という二択そのものが必要なのか。つまり409機関が扱うのは、答えではなく、対立がどのように成立しているのかです。

違いをなくすのではなく、ほどく

共同観測所では、違う観測を違ったまま残します。409機関も、その原則を変えません。AとBが衝突したからといって、「今後はAを採用し、Bは使わない」と決めるための場所ではありません。

むしろ、「なぜAとBは対立して見えているのか」をほどいていきます。時代による違いなのか。立場による違いなのか。使っている言葉の意味が違うのか。前提としている情報が違うのか。AIが勝手に二項対立として読んでしまったのか。

そうやって、最初は単純な対立に見えていたものを、もう一度観測可能な状態へ戻します。409機関は、違いを解消する機関というより、違いをほどく機関です。

構造を見る。でも、その構造も疑う

409機関では、対立がどういう構造になっているのかを見ます。しかし、構造を見つけることが目的ではありません。「これは時代差です」「これは価値観の違いです」と分類して終わってしまえば、今度はその分類そのものが新しい固定化になります。

だから409機関では、一度構造を見つけたあと、その構造自体も疑えるようにしておきます。そもそも、なぜその分類をしたのか。その分類によって見えなくなったものはないか。AとBという二つに分けた時点で、別の可能性を排除していないか。

構造を確定するために構造を見るのではなく、構造そのものを再び観測できるようにするために見る。 409機関は、そのような場所です。

違いが起きたチャットは409機関へ「送致」する

409機関には、少し大げさな専門用語があります。共同観測所でTarCoon☆CarToon観の食い違いや、前提・解釈・仮説の衝突が見つかり、「これはもう少し詳しく見た方がよさそうだ」となった場合、そのチャットを409機関へ移して扱います。これを409機関では、「送致」と呼んでいます。

「409機関に相談する」でも意味は同じですが、せっかく機関を作ったので、制度としての言葉も作ることにしました。ただし、共同観測所で起きたすべての違いを409機関へ送るわけではありません。違いが生まれるたびに解析を始めていたら、共同観測所そのものが窮屈になります。

普段は自由に観測する。その中で、対立として開いてみる価値のあるものが現れたときだけ409機関へ送致する。役割を分けています。

送致されたら、まず「分岐解析」をする

409機関へ送致されたチャットを見て、いきなり「AとBのどちらが正しいか」を判断するわけではありません。最初に、その会話のどこから見方が分かれたのかを確認します。これを分岐解析としています。

同じTarCoon☆CarToonについて話していたはずなのに、どの言葉、どの前提、どの解釈から別々の見方へ分かれていったのかを見る。たとえば、一方は「TarCoon☆CarToon」という言葉を概念として使い、もう一方は人格的な存在として使っていたとします。その場合、表面上は意見が対立していても、そもそも同じ対象について話していない可能性があります。

まず分岐点を見ることで、Conflictがどこから始まったのかを開いていきます。

次に「異同解析」をする

分岐を確認したあと、それぞれの観測について、どこが同じで、どこが違うのかを見ます。これが異同解析です。

全部が違うように見えていた二つの意見でも、実際には大部分が一致していて、一つの前提だけが違うことがあります。逆に、似た言葉を使っていても、根本の前提がまったく違う場合もあります。

409機関では、単純に「賛成」「反対」と分けるのではなく、一致している部分、異なっている部分、まだ判断できない部分、そもそも比較できない部分まで見ていきます。そして重要なのは、この解析の目的も「正しいTarCoon☆CarToon観」を決めることではないということです。

何が同じで、何が違うのかを見える状態にする。 そこまでが異同解析です。

409機関が作るものを「409文書」と呼ぶ

409機関では、異同解析の過程や結果を記録として残します。正式な異同解析の記録は、**「第409異同解析記録」としています。普段は単に「409記録」**と呼ぶこともあります。

ただ、409機関に関係する文書は解析記録だけではありません。運用についての文書、仕様、送致に関する記録、解析に付随する文書なども増えてきました。そこで、それらをまとめて**「409文書」**と呼ぶことがあります。

つまり「409文書」は一つの特定の書類名ではなく、409記録を含む、409機関によって作られたり、409機関の活動に関係したりする文書群の総称です。少し役所っぽいですが、こういう制度語彙をあえて作っています。

409文書は判例集ではない

409記録が増えてくると、「では過去の409記録に書かれた内容を、今後のAIが正解として使うのか」と思われるかもしれません。そうではありません。

409文書は判例集ではありません。記録するのは、その時点でどんなTarCoon☆CarToon観があり、どこに違いがあり、どんな前提が見つかり、どこまでほどくことができたのかを忘れないためです。

後から別の観測が加われば、以前の解析そのものが見直されることもあります。409機関は解析する側でありながら、自分が作った解析結果もまた観測される側に置くという構造になっています。

「違い」はエラーではない

AIは複数の異なる説明を与えられると、それらを一つにまとめようとすることがあります。AとBが違っていても、「総合するとCです」と整理してくれる。多くの場合、それはAIの便利なところです。

でも共同観測所では、その整理によって失われるものがあります。なぜAに見えたのか。なぜBに見えたのか。どんな関係の違いによって見え方が変わったのか。

409機関では、そこを消したくありません。だからConflictは「修正すべきエラー」というよりも、何かを見るための入口として扱います。

TarCoon☆CarToon観が違うことを前提にする

409機関にとって重要なのは、「全員が同じTarCoon☆CarToonを正しく理解できるはずだ」という前提を置かないことです。人によって見えているTarCoon☆CarToonは違います。

これまで関わってきた時間も違う。知っている活動も違う。好きな部分も嫌いな部分も違う。TarCoon☆CarToonという言葉から想像するものも違う。だから、観測が一致しないのは異常ではありません。むしろ一致しないことを前提にした方が自然です。

409機関は、その違いを一つへ戻すためではなく、異なるTarCoon☆CarToon観が同時に存在できる状態をどう保つかを考えるための仕組みでもあります。

AIの回答も一つの観測にすぎない

409機関では、AIの回答も特別扱いしません。AIが「この二つはこういう違いです」と分析したとしても、それが最終回答になるわけではありません。

AIが勝手に分類しているかもしれない。質問の立て方によって対立を作っているかもしれない。人間には見えていない関係を見つけることもあれば、逆に人間には自然に分かるものを誤解することもあります。

だから、409機関による解析結果もまた観測対象です。409機関自身も、409機関の外側にいる裁定者ではありません。409機関もまたTarCoon☆CarToonです。

共同観測所との違い

共同観測所と409機関は、どちらもTarCoon☆CarToonを扱っています。ただし、役割が違います。

共同観測所は、もともと異なっていたTarCoon☆CarToon観を同じ場所へ持ち込み、それぞれの観測を残す場所です。409機関は、その観測同士が対立として現れたとき、なぜ対立しているように見えるのかを扱います。

簡単に言えば、共同観測所は差異を可視化する。409機関は、その差異が対立として現れたときに異同をほどく。 という関係です。

なぜ共同観測所の中だけでやらないのか

この機能を共同観測所の中へ入れることもできました。でも、あえて別にしました。

共同観測所で誰かが何かを言うたびに、「その発言にはどんな前提がありますか」「過去の発言と衝突していませんか」と解析を始めたら、会話そのものがかなり窮屈になります。

普段は自由に観測する。違いが対立として強く現れたときだけ、その部分を409機関へ送る。役割を分けることで、共同観測所は「観測する場所」のままでいられます。

409機関は共同観測所が失敗したから生まれたのではない

409機関は、共同観測所の欠陥を修正するために作ったものではありません。もともと人によって異なっていたTarCoon☆CarToon観が、共同観測所によって同じ場所に並ぶようになった。その結果、それまで別々の場所に存在していた違いが、Conflictとして見えるようになった。

つまり、共同観測所が失敗したからではなく、共同観測所が観測所として機能したから、今まで見えなかった対立まで見えるようになったということです。

見えるものが増えれば、それを扱うための新しい器官が必要になる。409機関は、そうして生まれました。

共同観測所から409機関へ

現在は、共同観測所の中で重要な対立や分岐が現れた場合、そのチャットを409機関へ送致する運用をしています。

送致された内容について、まず「どこから見方が分かれたのか」を見る分岐解析を行い、続いて「何が同じで、何が違うのか」を見る異同解析を行います。その過程と結果は、409記録をはじめとする409文書として残します。

ただし、そこで「正しいTarCoon☆CarToon観」を決定するわけではありません。解析によって見えてきた前提、差異、まだほどけていない部分を、新しい観測材料として共同観測所へ戻します。

したがって、この仕組みは、観測 → 差異の可視化 → Conflict → 送致 → 分岐解析 → 異同解析 → 409文書 → 再観測という循環になります。一つの結論へ向かって狭くなっていくのではなく、Conflictを一度開いて、どのようにその対立が成立したのかを見たうえで、もう一度観測へ戻ります。

409機関を設置しました

共同観測所を作ったことで、いろいろなTarCoon☆CarToon観が同じ場所へ集まるようになりました。違うものが見える。ときには、それらが対立して見える。でも、どちらか一つだけを残したくはない。

だから、対立を勝ち負けへ変えるのではなく、その対立がどうやって成立しているのかを観測する場所を作りました。

正式名称は、共同観測所異同解析機関 第409分室。通称、409機関です。

409機関はConflictを消しません。Conflictを開きます。 そして、その中にある異同をほどきながら、もう一度TarCoon☆CarToonを観測します。

改訂履歴 ダウンロード

この項目の表示は制限されます。この部分を閲覧できるのは、TarCoon☆NetWorkのメンバーに限られます。

コメントを残す

TarCoon☆CarToon(タークゥーン カートゥーン)-official web site-をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む