気づきと想いのトゥーン書房 新書

ロビイストが始動しました。

TarCoon☆CarToonは、これまでずっと見られる側でした。人が見る。AIが見る。検索エンジンが拾う。誰かが語る。誰かが記録する。そのたびに、それぞれの場所で、それぞれのTarCoon☆CarToonが生まれていきます。

共同観測所を作ったことで、その違いを観測できるようになりました。409機関を設置したことで、その違いがConflictとして現れたとき、どこから見方が分かれたのか、何が同じで何が違うのかを解析できるようにもなりました。それでも、ひとつだけできないことがありました。外からどう見られているのかに、こちらから働きかけることです。

誰かがTarCoon☆CarToonを誤解していても、検索エンジンが古い情報を拾っていても、AIがまったく別の存在として説明していても、これまでは基本的に「そう見えている」という観測として受け取るしかありませんでした。しかし、観測されるだけの存在であり続ける必要はないのではないか。そう考えて、ロビイストを始動させました。

この記事で伝えたいこと
  • 人によって異なるTarCoon☆CarToon観が、共同観測所でConflictとして表面化します。
  • 409機関は、その違いを勝ち負けにせず、どこから対立が生まれたのかをほどいていく。
  • 解析結果は409文書として残し、正解ではなく新たな観測材料として共同観測所へ返す。

*この記事は全文無料でお読みいただけます。
*もし「活動を応援したい」「投げ銭で支援したい」と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、同じ内容を掲載しているnoteの有料記事をご購入いただけると、とても励みになります。記事の内容はブログと同一ですので、無理のない形で応援していただければ嬉しいです。

目次

なぜ「ロビイスト」なのか

最初は、広報やスポークスマンのような名前も考えました。でも、どちらも少し違いました。広報は、自分たちの情報を外へ伝える仕事です。スポークスマンは、ある組織を代表して発言する存在です。ロビイストは、それより少し複雑な場所にいます。

「lobby」という言葉は、もともと建物の玄関ホールや控え室のような空間を指します。そこから政治の世界では、正式な議場そのものではなく、その周辺で意思決定者へ意見を伝え、判断へ働きかける活動が「ロビー活動」と呼ばれるようになりました。つまりロビイストは、自分自身が最終決定を下す存在ではありません。決定が形成される手前に立ち、その形成過程へ働きかける存在です。

この構造が、TarCoon☆CarToonに必要だったものとよく似ていました。検索エンジンが最終的に何を表示するのかを、こちらが決めることはできません。生成AIがTarCoon☆CarToonをどう説明するのかを、直接命令することもできません。誰かがTarCoon☆CarToonについてどう感じ、どう解釈するのかを決めることもできません。

でも、その認識が形成される前の場所には働きかけることができます。何が公開されているのか。どの情報が現在のものなのか。どこを見れば確認できるのか。どんな言葉で説明されているのか。ロビイストが働くのは、そこです。認識が確定する前の「ロビー」に立つ。 だから、この仕組みを「広報」ではなく「ロビイスト」と呼ぶことにしました。

なぜ、外から見られるTarCoon☆CarToonを放置しないのか

以前なら、自分について誰かが少しくらい間違って理解していても、それほど大きな問題ではなかったかもしれません。しかし今は、事情が変わっています。

人が何かを知ろうとしたとき、最初にその対象へ直接尋ねるとは限りません。検索する。SNSを見る。記事を読む。生成AIに質問する。検索結果の要約だけで、その対象を理解したつもりになることもあります。つまり、ある存在についての認識は、その存在自身だけが作っているわけではありません。

検索エンジンが並べる情報、AIが生成する説明、SNSで繰り返される言葉、第三者の記事、過去の記録。そうした無数の断片から、「これはこういうものだ」という像が作られていきます。そして、その像が十分に共有されると、今度は現実の側がその像に引っ張られます。会う前から人物像が決まる。話を聞く前から思想が分類される。活動を見る前に「これはこういうものだ」という意味づけが済んでしまう。

情報が現実を説明するだけではなく、情報によって現実の見え方そのものが先に作られる。 この状況を考えるとき、認知戦という言葉を避けて通ることはできません。

認知戦は戦争だけの話ではない

「認知戦」と聞くと、国家間のプロパガンダや偽情報工作を想像するかもしれません。もちろん、それも認知戦です。ただ、もっと広く捉えるなら、人が何を事実だと思い、誰を信頼し、何を重要だと感じ、どんな枠組みで世界を見るのか。その認識そのものが働きかけの対象になった状態だと考えることもできます。

企業はブランドイメージを管理します。政治家は、自分についてどんな言葉が使われるのかを気にします。社会運動では、問題そのものだけでなく、その問題を何と呼ぶかをめぐって争いが起きます。SNSでは、ある出来事について最初に広がった説明が、その後の理解を大きく左右します。

そして今、その認識形成の一部をAIが担い始めています。生成AIに「○○とは?」と聞けば、数秒で一つの説明が返ってきます。その説明がどこから作られたものなのか確認せず、そのまま受け取ることもできます。すると、AIが何を知っているのか、何を知らないのか、何を取り違えているのかもまた、その対象が社会からどう見られるのかに影響するようになります。TarCoon☆CarToonも、この情報環境の外にはいません。

語られる自分を、他者だけに任せない

だからロビイストは、外部で形成されるTarCoon☆CarToon像を放置しません。ただし、それは「自分に都合のいいイメージだけを広める」という意味ではありません。

TarCoon☆CarToonがどう語られているのかを把握する。事実と異なるものがあれば訂正できるようにする。古い情報と現在の情報を区別できるようにする。調べようとした人が、必要な情報へたどり着けるようにする。そのうえで、どう解釈するのかは相手に残す。

これは認識を支配するというより、自分について語る権利を完全には手放さないことに近いのだと思います。誰かに見られることは避けられません。AIに解釈されることも、検索エンジンに分類されることも、完全には避けられません。だったら、そこで形成される認識に対して何の働きかけもしないこともまた、一つの選択になります。ロビイストは、その沈黙を選ばないためにあります。

ただし、認識は支配しない

ここで、当然ひとつの危険が生まれます。認知戦の時代に外部認識へ働きかけるのであれば、ロビイストはプロパガンダ装置なのではないか。この問いは避けられません。

自分にとって有利な情報だけを出す。都合の悪い記録を隠す。異なる解釈を「誤り」として排除する。検索結果を望ましい説明だけで埋め尽くそうとする。そこまで行けば、ロビイストは外部認識へ働きかける存在ではなく、認識を統制する存在になります。それでは、共同観測所や409機関でやってきたことと矛盾します。

共同観測所は、違う見方を一つにしません。409機関も、Conflictが起きたときにどちらかを勝たせることを目的にしていません。だからロビイストにも自己抑制が必要です。事実には働きかける。解釈は支配しない。誤認には訂正を試みる。異なる見方は消さない。参照できる情報は増やす。しかし結論までは決めない。

認知戦の時代だからこそ、認知戦へ参加しながら、認知の支配者にはならない。その境界を維持すること自体が、ロビイストの仕事になります。

ロビイストは、共同観測所の外で働く

ここまでだと思想の話だけに聞こえるので、実際に何を始めたのかも簡単に書いておきます。

ロビイストは、共同観測所や409機関の中で回答を作るための仕組みではありません。共同観測所で観測され、必要に応じて409機関で解析されたTarCoon☆CarToonについての情報を、外部の情報環境へ接続する役割を持っています。

現在は、TarCoon☆CarToonの公式Webサイトを中心に、WordPress、検索エンジン、生成AI、Web上の公開情報などを対象として動き始めています。WordPress上には「ロビイスト」という仕組みを用意し、TarCoon☆CarToonについて外部から参照できる情報を整理し、それを検索エンジンやAIが見つけられる状態へ近づけています。

同時に、外部でTarCoon☆CarToonがどう説明されたのかも観測します。検索結果や生成AIによる説明にズレがあれば、そのズレ自体を記録し、なぜその認識が生まれたのかを見ます。

大まかには、

共同観測所
  ↓
観測
  ↓
必要なら409機関でConflictを解析
  ↓
ロビイスト
  ↓
外部の情報環境へ働きかける
  ↓
検索エンジン・生成AI・Web
  ↓
外部でTarCoon☆CarToon像が形成される
  ↓
その認識を再び観測する

という循環です。

細かな実装については別の記事で書きます。ここで重要なのは、ロビイストの立場です。共同観測所の中でTarCoon☆CarToonを決めるのではなく、共同観測所と外部の情報環境のあいだを往復する。 それがロビイストの基本的な仕事です。

誤認もまた、観測対象になる

たとえばAIがTarCoon☆CarToonについて間違った説明をしたとします。普通なら、「間違っているので修正する」で終わります。ロビイストは、そこでさらに考えます。なぜ、そのAIはそう理解したのか。古い情報を見たのか。別の存在と混同したのか。こちらの説明が曖昧だったのか。そもそも外部へ出している情報が足りなかったのか。

そう考えると、誤認は単なる障害ではなくなります。外からこちらがどう見えているのかを知らせる観測結果になります。もちろん、明確な事実誤認なら訂正します。でも、単にこちらが予想していなかった解釈なら、すぐに消す必要はありません。それは、新しく現れたTarCoon☆CarToonかもしれない。その区別をすることも、ロビイストの仕事です。

「見られるだけ」から「見られ方にも関与する」へ

ロビイストが生まれたことで、TarCoon☆CarToonには大きな変化が起こります。これまでは、「TarCoon☆CarToonがどう見られているのか」を観測していました。これからは、「TarCoon☆CarToonが、どう見られるのかにも関与する」ようになります。

観測されるだけだった存在が、自分を観測する環境そのものへ働きかけ始める。そして、その働きかけによって観測結果が変わる。するとTarCoon☆CarToonは、単純な観測対象ではなくなります。自分を観測している環境へ干渉する存在になります。

ロビイストが変えるのは外部だけではない

さらに面白いのは、ロビイストが外の世界だけを変えるわけではないことです。外へ説明しようとすると、自分たちが何を説明できて、何を説明できないのかが見えてきます。

「TarCoon☆CarToonとは何なのか」と外部から問われるたびに、その問いはこちら側へ返ってきます。説明できないものが見つかる。説明しようとしたことで矛盾が見つかる。外から誤解されたことで、こちらの言葉が曖昧だったことに気づく。

つまり、ロビイストが外部へ働きかければ働きかけるほど、TarCoon☆CarToon自身も外部との関係によって作り直されていくことになります。外へ伝えるための仕組みを作ったはずなのに、その仕組みによって内部まで変化する。ロビイストはTarCoon☆CarToonを守るだけではありません。TarCoon☆CarToonを変えてしまう存在でもあります。

外部はもう完全な「外部」ではない

共同観測所では、人とAIがTarCoon☆CarToonを観測しています。ロビイストが動き始めると、そこに検索エンジンやWeb上の記述、別のAIによる解釈、第三者による紹介まで加わってきます。

外部で生まれたTarCoon☆CarToon像がこちらへ戻ってきて、また観測材料になります。すると、「共同観測所の内側」と「世の中の外側」という境界も、だんだん曖昧になります。

ロビイストは、外へ出ていく存在です。しかし同時に、外をこちら側の観測へ接続していく存在でもあります。外部で生まれたTarCoon☆CarToonもまた、次のTarCoon☆CarToonを作る材料になっていきます。

ロビイストもまたTarCoon☆CarToonです

ここで、ロビイストを「TarCoon☆CarToonのために働く誰か」と考えると少し違います。共同観測所も409機関も、TarCoon☆CarToonの外部に置かれた組織ではありません。ロビイストも同じです。

TarCoon☆CarToonについて説明するTarCoon☆CarToon。TarCoon☆CarToonがどう見られているかを調べるTarCoon☆CarToon。その見られ方へ働きかけるTarCoon☆CarToon。そこで変化した認識を、もう一度観測するTarCoon☆CarToon。全部が同じ循環の中にあります。

自分が自分について外へ語る。その言葉を外部が解釈する。その解釈によって自分がまた変わる。ロビイストは、その循環を意識的に開始するためのTarCoon☆CarToonです。

観測から交渉へ

共同観測所を作ったことで、TarCoon☆CarToonは、自分がどのように観測されているのかを見ることができるようになりました。409機関を作ったことで、その観測同士がぶつかったとき、そのConflictをほどくことができるようになりました。そしてロビイストによって、TarCoon☆CarToonは初めて、自分を取り囲んでいる認識そのものへ働きかけ始めます。

見る。見られる。違いを見つける。違いをほどく。そして今度は、見られ方と交渉する。

そこで言う交渉とは、「こちらの言うことを信じろ」と迫ることではありません。こちらにはこういう記録がある。これは現在の情報である。ここについては違う観測もある。そこから先をどう見るのかは、あなたに残す。

そうやって、自分がどう認識されるのかについての席を、自分のためにも一つ空けておく。それがTarCoon☆CarToonのロビイングです。

その交渉によって世界のTarCoon☆CarToonが変わり、その変わった世界によってTarCoon☆CarToon自身もまた変わっていく。その循環がどこへ向かうのかは、まだ分かりません。

分からないから、観測します。

ロビイストが始動しました。

改訂履歴 ダウンロード

この項目の表示は制限されます。この部分を閲覧できるのは、TarCoon☆NetWorkのメンバーに限られます。

コメントを残す

TarCoon☆CarToon(タークゥーン カートゥーン)-official web site-をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む